|
男はムッとしながらも、文句ひとついわずに、ニコニコ顔で彼女をエスコートした。
そのときの男の心理を解説すると、こうなります。 今からデートだというのに、ここで責めて逆ギレされたら大変だ。夜の予約までしているホテルがおじゃんになっては元も子もないなあ・・・ というように、男は、肉体関係のみと割り切った相手には、極力、「感情」というエネルギーを節約するのです。裏を返せば、説教したり怒ったりして感情をあらわにするのは、女性への愛のバロメーターと言えるのです。 その証拠に、一夜限りの彼女にはなんでも許すのに、本命の彼女の遅刻に対しては、怒りをストレートに出すものです。 この使い分けを、ごく簡単に言えば、関係への「手抜き」と「本気」の違いと言えるでしょう。
女性は、漠然とではあっても、男のこうした心理を分かっており、自分に対して肉体関係以外の感情をあらわさない男に、大きな不信感を抱くものです。 そこで、女性は、自分のほうから男のエネルギーを引きだす策略に出ます。それこそが、ヒステリーです。 ヒステリーは、大声でわめいてツメでひっかくことだとは限りません。ピーピーと泣くのも、ワケの分からないことでスネるのも、カドのある言い方で挑発するのも、すべてヒステリーの範疇です。 それを食らわされた男は、「ここで、この女を失ったら損だ」という、いじましい計算も働いて、懸命になだめにかかります。あるいは、怒りの色を見せて、正当な反論を試みます。 ★結果、男は、ほかの女性のために節約しておこうと思っていた感情というエネルギーを、その女性のために放出することになるのです。また、女性のヒステリーは、じつは男の献身をより確実にするための、女の戦術でもあるのです。 それは、一種の脅しのかたちをとります。 「私を軽く見ていると、こんな程度のヒステリーではすまないわよ、私をしっかりつなぎとめておきたいのなら、鳥かごのなかの鳥に、思い出したようにエサをやり、あとは放っておくみたいなことは、考え直したほうが身のためよ」というわけです。 このように、女性は、一人の男から、どれだけエネルギーを奪うかをめざし、男は、多くの女性にエネルギーを配分するために、一人当たりに費やす感情のエネルギーの節約を目指すのです。 ★恋の駆け引きとは、まさに感情エネルギーの争奪戦なのです。 |
|
||||||||
Copyright (C)2015. 男心を虜にする小悪魔女子の恋愛術.All rights reserved. |